第四章 理想の未来を実現する
1.何をやるかよりも誰とやるか ― 100人面接して一人しか採用しない超難関企業
妥協なきセレクションプロセス
 ライブレボリューションが「宇宙一愛される企業」であるためには、素晴らしい人格を持った人たちが集まっていなければならないと私は考えています。どんなに素晴らしい理念を掲げても、どんなに素晴らしい商品やサービスを提供しても、素晴らしい人格を持っている人が集まった会社でなければ愛されることはありません。従って、ライブレボリューションの採用では「人格」を一番重視しています。もちろん、そうはいっても「人格」しか見ないわけではありません。私たちが一緒に働きたい人たちの特徴は多岐にわたります。

  シェークスピアは「物ごとには、本来、善悪はない。ただわれわれの考え方いかんで善と悪とが分かれる」と言っています。採用するにあたっても、よい人と悪い人がいるわけではありません。ライブレボリューションの価値観に合うか合わないかです。

  ライブレボリューションのセレクションプロセスでは「採用しないタイプ」の人を明確にし、入社を希望する方たちにもどのようなタイプの人は採用しないかをお伝えしています。例えば、「将来にわたってもタバコをやめる気の無い喫煙者や、いずれ起業家として独立したいと考えている方は採用しません」といったことです。

  喫煙者を採用しないことは前に述べたとおりです。では、私自身が起業家であるにもかかわらず起業家志望者を採らないとはどういうことなのかも触れておきましょう。


 決して起業家タイプは雇ってはいけないよ。なぜなら、彼らは人のために働くことを幸せに思わないからだ。彼らが開発の楽しみを見出せるような、本当に創造的なプロジェクトを用意して、そして理想的には彼らが最終的になにがしかの所有権を持てるようでない限りはね。
  『ビジョナリービジネス』(マーク・アレン)より



  私はもともと起業家志望ではありませんでした。就職後に起業しなければならなくなっただけのことです。とはいえ、当然ながら一般的な起業家志望者が持つ特性も持ち合わせています。起業直後の私には「とにかく新しいことをやりたい」という欲求が強くありました。ですから、起業家志望者には、創造的なプロジェクトを任せるのに向いていると思います。

  いつか独立して別の会社を立ち上げたいと考えている起業家志望者はライブレボリューションのメンバーとは価値観が合いませんし、ビジョンや夢を共有することができません。であるならば、最初からそのような方を採用しないのがお互いのためではないでしょうか。

  ライブレボリューションは、2005年9月にセレクションプロセスを改革しました。採用するべき人、採用するべきでない人を明確にし、セレクションを厳格にしました。その結果、「100人面接して一人しか採用しない超難関企業」となりました。ライブレボリューションの求める人材が面接に来てくださる確率はそのぐらいしかありません。どんなに優秀な方でもライブレボリューションの求める人材像とマッチしていなければ採用さ
れることはないのです。

  「広告王」と呼ばれたデイビッド・オグルビーは次のような言葉を遺しました。


  もしわれわれが、小物ばかりを雇っていたら、わが社は小物ばかりの会社になってしまうだろう。しかし、われわれが、大物を雇えば、わが社は巨人たちの会社になるだろう。


  そんなライブレボリューションの採用の責任者であり、厳格なるセレクションプロセスを構築しているのが当社のNo .2である金子真歩です。金子は私の大和証券時代の先輩で、一緒に起業しました。ちなみに、真歩(まほ)という名前ですが男性です(笑)。

  創業後、金子は次のように言っていました。

  「起業するために資金を貯めていたんですよ。でも私はトップに立つよりも、支えるほうが向いています。とはいえ、誰でも支えればよいというわけではありませんでした。支える相手には条件があったのです。私が支える相手は小さな人間では困ります。社長のようなスケールの大きな人との出会いをずっと待っていました」

  私としても、仲間が大物でなければ困ります。その点、金子は仲間としてもライブレボリューションのNo .2としても最高の人間でした。

  金子は、セレクションプロセスを研究し、独自の集客方法、面接手法、適正試験等を開発するなど大活躍でした。2005年の後半、金子は2007年4月入社予定の新人を採用するために活動していたのですが、就活セミナーと会社説明会でいきなり3000人もの就活生を集めました。さらに翌年には、金子の就活セミナーを書籍化した『就活の王道』(総合法令出版)が出版され、この勢いに乗ってわずか半年の間に9000人もの就活生を集めたのです。大企業が新卒採用を強化している中でのこの実績は驚異的でしょう。もし、金子が他社で採用活動を指揮していたらと思うとぞっとします。金子には、自分よりも優秀だと思える人と一緒に働くことが如何に大事かということを実感されられました。


 自分より賢き人を身の回りに集める術を知る者、ここに眠る。
 アンドリュー・カーネギー



  ライブレボリューションは、価値観が合い、人格が優れていて、能力の高いという人を常に求めています。それから、「何をやるかよりも誰とやるか」を重視している人を求めています。ライブレボリューションのビジネスモデルは創業から何度も変わっています。「何をやるか」を重視している人は、ビジネスモデルが変わってしまうとライブレボリューションで働く意義を見失ってしまうのではないでしょうか。ですから、採用する側の私たちとしては、「何をやるかよりも誰とやるか」を重視しています。

  もし私たちが、妥協して人を採用していたら、ライブレボリューションは妥協の産物としかいえないような企業になってしまうでしょう。しかし、私たちが、理想とする人だけを採用し続ければ、ライブレボリューションは理想の企業になるでしょう。