中途採用をやめ、新卒採用に絞る
 2007年3月末をもってライブレボリューションは中途採用をやめることにしました。

  それまでは「就職活動の際にライブレボリューションと出会えなかった人たちや他社を経験した上で当社のほうがよいと思った人たちもいるかもしれないから」ということで積極的に中途採用を行っていました。ところが、「もう中途採用はやめなければならない」と考えるに至り、採用方針を転換しました。

  ライブレボリューションがはじめて新卒を受け入れたのは2005年4月になります。当時、インターン生として働いてくれていた学生の一人が就職してくれたのです。後に本人の口から聞いたのですが、「自分の20代が中延の民家の中で終わってしまうのかもしれない」と不安な気持ちを抱えていたそうです。その不安な気持ちは想像に難くありません。

  しかし、彼は第一号の新卒メンバーとなってくれました。

  もし、私に子どもがいて、大切に育てたわが子が当時のライブレボリューションに入社したいと言ってきたとしたら、私はそれを心から祝福し、入社を許すことができたかというと自信がありません。その点、彼のご両親にとても感謝しています。

  それでは、「なぜ新卒にこだわることにしたのか」を述べたいと思います。その主な理由は三つあります。

  まず一つ目の理由ですが、2005年4月以降のライブレボリューションの中に、他の企業とは全く異なる文化、すなわち「真逆の文化」が形成され始めていたことが挙げられます。

  それは、『LR HEART』を創ったことが発端になっています。そして、2年の歳月が流れ、気がつけば、この『LR HEART』をもとにして、他の企業にはない独自の文化が形成されていました。「メンバー第一、顧客第二主義」「ノルマなし」「順位付けなし」「さん付け・敬語の徹底」「完全禁煙会社」「Six Members Valuation」等はその代表的なものです。ここまで「真逆の文化」が形成されてしまうと、中途の方にとって「前職ではあたりまえだったこと」が通じなくなってしまいます。

  その点、2005年4月から採用し始めた新卒の方や内定者の学生の方たちは、他社の文化が染み付いていないだけに猛スピードでライブレボリューションの文化や『LR HEART』の価値観を吸収しています。

  「優秀な人しか採用しない」という方針を堅持し続ける限り、新卒でも中途でも戦力としてあまり変わらないということもわかりました。よくよく考えてみると、これまで採用した中途の方の中には業界経験者が一人もいませんでした。従って、新卒でも厳格なセレクションプロセスを通過してきた「07内定者(2007年4月入社の新卒メンバー)」ほどの力があれば、中途採用をする理由が見当たらなくなったわけです。

  新卒にこだわることにした二つ目の理由は、他の企業からきた人たちが「前職での経験」を持っていることです。

  あたりまえのことですが、中途採用では「前職での経験」のある人を採用します。しかし、その経験は「真逆の文化」のうえで作られたものです。すると、いくらライブレボリューションのメンバーたちが「そうではない」と言っても「前職での経験」が邪魔をしてしまって、メンバーの説明を素直に聞くことができないことがあります。

 だからこそ、中途採用においては基本的に「素直な人」を選んできたのですが、それを念頭において採用した人であっても「前職での経験」が悪い意味で邪魔してしまうことがありました。従って、せっかく「前職での経験」がある人を採用したにもかかわらずうまくいかないということもあり、この点が他社の行う中途採用とは異なるライブレボリューションならではの「矛盾」となっていました。私はこの矛盾を放置し続けることはできないと判断しました。

  そして、新卒にこだわることにした三つ目の理由は、就職活動の時点でライブレボリューションを選んでくれた人たちの勇気ある決断を大切にしたいと思ったからです。

  ライブレボリューションの厳格なセレクションプロセスを乗り越えてきた人たちであれば、他の有名大企業にも就職できたのではないかと思います。にもかかわらず、一旦他社に就職した人たちが、二年ほど経ってから「やっぱりライブレボリューションに転職しよう」と言って入社してきたとします。その際に、彼らが「学生時代からの年次で計算すると、あなたとは同期だから」という態度に出ないとも限りません。しかし、私は中途で入った人と新卒で入った人を、厳密な意味で同期だとは思えません。ライブレボリューションの文化や『LR HEART』の価値観の体現者としての経歴は新卒で入社した人のほうが長いのです。

  仮に「07内定者」の同期が、有名大企業からライブレボリューションに転職してきたとしましょう。その人が、「前の会社ではこうだった」とか「前の会社でこういう実績を作った」と口にしたらどう感じるでしょうか。他社を知らない「07内定者」たちはただただ相手の話を聴くだけになるでしょう。しかし、そもそも「真逆の文化」を持つ前の会社の経験などライブレボリューションにはあまり関係ありません。これでは、「07内定者」の人たちの気分が悪くなるだけの話ではないでしょうか。

  私は、新卒の方たちの決断力を高く評価しています。あれほど優秀な人たちが現時点でのライブレボリューションを選んでくれていることに感謝しています。そんな新卒入社の人たちを、一度他の企業に就職して、続けられずに辞めてやってきた同期の人たちと同じにしてもよいとは思えませんでした。もっといえば、同期ではなく先輩にあたるような人たちが中途で入ってきて、すぐに自分たちの上司になってしまったとしたら、最初から当社で働いていてくれていた人たちはシラけてしまうでしょう。

  このようなことは、将来にわたって続くことが明白なわけですから、気づいたときにやめてしまうのが一番ではないかと思いました。

 世の中では転職が一般化し、企業がこぞって即戦力となる中途人材を求めています。そんな中でライブレボリューションは、敢えて真逆に「100%新卒採用会社」となりました。これでもう期中に「人が足りない」といっても、次の4月までは人が入ってきません。自分たちで効率化を進め、自分たちで勉強し、自分たちで後輩を育てていくしかありません。

  ライブレボリューションは、これからも新卒採用を前提に経営していきます。そして、勇気を持ってライブレボリューションを選んでくれた人たちとともに、理想の企業を創っていきたいと思います。